お金に関するコラム

近未来型自動車保険!近い将来、自動車保険が変わる!?

近い将来、自動車保険の仕組みが大きく変わる可能性があることをご存知でしょうか。現在、日本国内において、自動車保険は走行距離や使用目的、事故率などにより自動車保険料が算出されています。もちろん、クルマを使用する頻度が高いほど自動車保険料が高くなるのは仕方が無いことですが、「休日しか乗らないし、安全運転を心がけているのに自動車保険料が高い…」と思われている方も多くいらっしゃることでしょう。このような方にとって、非常にメリットの大きい自動車保険のスタイルが確立しようとしています。今回は、「自動車保険はこう変わる」「自動車保険にどのような最新技術が投入されていくのか」という点について、わかりやすく解説します。

現在の自動車保険が抱える問題点とは

自動車を所有する方が、安心を得るために必要な費用として真っ先に思い浮かべるのが自動車保険料です。多くの自動車保険料は以下のようなポイントで算定されています。(※一般的な自動車保険の場合。その他、自動車保険会社により異なります)

・車種別事故割合
・年間走行距離
・運転者の年齢
・運転者の免許証の色
・保険適用の範囲
・特約
・自動車の使用目的
・ノンフリート等級

上記のように、自動車保険はさまざまな要素によって算定されています。よく「自動車保険が高いので安く抑えたい」と話題になるのは、自動車保険をかけたからといって事故さえしなければ使うことが無いからです。わかりやすくいうと、「いざというとき以外の費用がもったいないと感じている」ということです。

ここで、既存の自動車保険が抱える問題点をいくつか挙げてみたいと思います。1つ目は、上記で触れたように事故をしていないにも関わらず、保険料が高くなってしまう可能性がある点です。例えば、普段から安全運転を心がけ、急ハンドル、急発進をしない優良運転者と、安全運転意識が低く、頻繁に急ブレーキや急発進を繰り返している運転者、これらの例で車両などの条件が同一の場合、事故さえしなければ同額の自動車保険料です。しかし、どちらの方が事故に繋がる可能性が高いかというと、明らかに後者なのです。このように、既存の自動車保険ではある一定の要素でしか算定できず、細やかな算定ができないのです。

2つ目は、運転者の年齢が若ければ若いほど、自動車保険料が高くなってしまう点です。「娘が運転免許を取ったので自動車保険のプランを変更したら、自動車保険料がとても高くなってしまった!」と、悩まれている方もいらっしゃるように、運転者の年齢が若ければ若いほど運転技術が未熟だと判断されてしまい、結果として保険料が激増してしまうのです。もちろん、運転免許を保持している年数が長ければゴールド免許になるなど、一定の判断基準ではあるでしょう。しかし、若い方イコール事故が多い、という尺度でしか既存の自動車保険では裁量できないのです。

このように、既存の自動車保険がある程度ざっくりとした算定要素で成り立っていることで、優良運転者でも割高な自動車保険料を支払っている可能性があるのです。冒頭で触れた「近未来型自動車保険」は、これらの要素をさらに細かく算定することができます。次章で詳しく触れていきます。

最新技術!「テレマティクス」とは

「テレマティクス」という技術をご存知でしょうか。テレマティクスとは、テレコミュニケーション(Telecommunication)と、インフォマティクス(Informatic)を組み合わせてできた造語です。簡単にいうと、移動する物体に、携帯電話等の移動通信端末を組み合わせてサービスを提供するものです。わかりやすい例をいうと、カーナビゲーションのGPSです。GPSは、衛星と信号のやり取りをすることで位置を測位するものです。GPSを利用することで自車位置の測定、目的地のまでの距離など、ありとあらゆる面で精度の高い情報を得ることができるようになりました。

さらに近年、テレマティクス技術改革が進み、新たな試みとして「テレマティクスを自動車保険に応用しよう」という流れが世界的に起きているのです。そして「テレマティクス自動車保険」が誕生したのです。テレマティクス自動車保険は、既存の自動車保険よりもさらに精度の高いデータを元に保険料を算定します。既存の自動車保険とテレマティクス自動車保険の違いをわかりやすく下記にまとめました。

既存の自動車保険 テレマティクス自動車保険
走行距離による算定
急ブレーキ頻度による算定 ×
運転日時による算定 ×
最高速度による算定 ×

上記を参考に、詳しく触れていきます。既存の自動車保険では、走行距離メーターの数値を申告することで、毎年の走行距離を算出します。走行距離が長ければ長いほどリスクが大きくなるため、比例して保険料も高くなる、という仕組みになっています。対して、テレマティクス自動車保険は、車両に取り付けられた機器が自動的にデータセンターと通信を行い、日々のデータを蓄積することによって情報を収集します。つまり、リアルタイムで車両の利用状況を把握することができるようになるということです。

テレマティクス自動車保険で自動車保険はこう変わる

既存の自動車保険では、運転者の属性を利用した保険料の割引・割増はあるものの、運転者の運転技術だったり、乱暴な運転などがあったりしても、保険料には影響がありません。つまり、運転者の特性的な情報は保険料に影響しない、ということです。このポイントが既存の自動車保険とテレマティクス自動車保険の大きな違いです。テレマティクス自動車保険のために車両へ取り付けられた端末は、運転者の運転特性を数値化しデータセンターと情報を共有します。例えば、ふんわりアクセルを常日頃心がけていて、急ハンドルや、急ブレーキの頻度が少ない運転者の情報が自動車保険会社と共有されることで、自動車保険料の減額を行います。

対して、平均走行スピードが速く、急ハンドルや急ブレーキの頻度が多い運転者には減額を行う、という運用がなされます。つまり、安全運転をすれば自動車保険料が下がり、乱暴な運転をすればするほど自動車保険料が上がる、ということです。したがって、必然的に運転者の安全運転意識が上がり、社会全体の交通事故件数を減少させる効果も期待されています。こうした背景から、行政が民間企業と協力しバックアップ態勢を整えています。車両に取り付ける機器の準備体制やデータセンターの設置など、自動車保険会社だけでは成し得ない項目も多く、行政と民間が協力しテレマティクス自動車保険を推進しています。大手損保各社はまだ本格導入に至っていませんが、これから近未来において重要な自動車保険改革となるでしょう。 (651字)=2811
 

まとめ

テレマティクス自動車保険の本格導入にはまだまだ課題が残されていますが、自動車保険の根幹を変えるような可能性を秘めている、と言っても過言ではありません。テレマティクス技術がさらに進歩すれば、ワイパーの動きを感知し降雨をリアルタイムで把握したり、より精度の高い情報を元に渋滞状況を把握したりと、より利便性の高いサービスが提供されることでしょう。

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